ウィルス対策ソフトの検出率について(参考資料)

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情報更新記録

  • 2006.5.10 初掲出
  • 2006.7.2 参考資料リンク(当ページ末尾に記載)
  • 2007.3.4 参考資料リンクに、日経BPさんの「ウイルス対策ソフト乗り換え案内(2):日経パソコンオンライン参考資料リンク」を掲載しました。
  • 2007.4.29 参考資料リンクに、キングソフト社が掲載を開始した、対応ウィルスの一覧ページをリンク致しました。
  • 2007.6.20 参考資料リンクのリンク切れを整理致しました。

2007年2月1日より、オフィスソフトにまつわるコラムページの開始致しました。
ご存じですか?知らないうちに「買わされている」高額なオフィスソフト(office soft)の実態。無料オフィスもご紹介。

ウィルス対策ソフトに求められる検出率


ウィルス対策ソフトに求められるのは何か。
安さ、速さ、システム安定度。そして最も重要なのはウィルスの検出率であると言えます。

安さだけを求めてウィルスに感染したり、精度が高くても検出に時間がかかって日々の作業に支障が出てしまうようでは本末転倒です。

当コラムは参考資料としまして、出来る限り皆さんが参考に出来るよう最新の資料収集に務め、また、あくまでもネットサービス提供者として第三者の立場で、客観的に記述致しました。

なお、当ページはその特性上、不定期に更新致します。

ネット上に書かれたデータは、必ずしも信憑性の高いものとは言えない


ウィルス対策ソフトに関するコラムを記述するにあたり情報収集をしていた過程で、気付いた点があります。

「メーカーが自称するウィルス検出結果のデータが、各社バラバラである」という点です。

「会社によって品質がバラバラなのは当たり前だ」という方もいらっしゃることと思われますが、実証としまして「対応ウィルス数」のキーワードでネット検索し、その結果を一部引用させて頂きました。(2006.5.10現在。このデータは日々変動するものと思われますので参考まで)

各社のウィルス対応についての謳い文句です。

  • 「約15万種のウィルスに対応」
  • 「対応ウィルスは72000 種以上と世界トップクラス。」
  • 「対応ウィルス数は9万種以上」
  • 「対応ウィルス数は「372890」になりました。」
  • 「対応ウィルス数10万以上」
  • 「事実上全ての既存ウィルスに対応」

7万、10万で世界トップクラスを称する大手がある一方で、15万、37万、さらには全ての、というデータが出てくる次第です。この数字の乖離は、何が原因なのでしょうか。

中には「亜種の数の数え方などによってベンダーごとに大きく異なるため、あまり目安になるものではありません。」とのセキュリティソフトメーカーによる発言も。

すなわち、メーカーが公表する検出数は、信憑性の高いものとは言えないという結論に達します。

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●考えられる原因:

  1. 比較用のウィルス検体を、ウィルス対策ソフトメーカーがテスト用に生成しているケース。
    参考資料:テスト用ウイルス作成は倫理に反するか?
  2. ソース(元になった情報)が古い

あるセキュリティ情報サイトのエピソードですが、ウィルス対策ソフト検出力の比較情報を記載する際、ソフト開発メーカーからテスト用ウィルスを借りて検証されていたケースがありました。

こういった事実があることを踏まえますと、仮にウィルス対策ソフトの開発元がオリジナルのテスト用ウィルスを製造して先にその検出を行った場合、当然のことながら他社メーカーはそのテストウィルスを検出完了するまでの間、開発元メーカーはそのウィルスに対して100%の検出率を誇るという現象が発生します。

他にも数年前に一時的にトップだった事実のみを元に、いつまでもトップであると掲示し続ける(いつからいつまでとは明示していないので嘘ではない、という企業側の論理)といったケースなど、一方的な視点からでは検出率についての公平性を期すのが難しいのも事実と言えるでしょう。

これらを解消するためには、表向きにだけ見える数字を鵜呑みにせず、出来る限り新しい多くの情報を集めて比較検討を進める必要があるのではないかと考え、当ページを作成するに至った次第です。

●情報を比較する際の留意点:

  1. 最新情報を必ず目通しする。

    インターネットの世界は日進月歩を越え、まさに秒進分歩のシノギを削る業界です。
    時折、2-3年前のウィルスの検出データがネット上に存在しておりますが、数年前の資料を参考にするのは意味がありませんので、可能な限り日付を確認し、最新データの比較を行うようにしましょう。

  2. 最新の記事も疑ってみる。

    ニュースソース自体が古い話題も、記事としてのフレッシュさに欠けますので注意が必要です。

    1年前のニュースソースを元に今日の記事を書いても、それは1年前の話題でしかありません。特にセキュリティソフトは日々進化し続け、常に最新情報を必要とする特殊な業種であることを考慮する必要があります。

過去のWebサイトの記事を最新資料のように評価した場合、それがあたかも業界標準のように取り扱われるケースがネット上では散見されます。他人の書いた古いニュースを元に、常にアップデートが繰り返される最新ソフトの善し悪しを論じるのもまたナンセンスでありますので、注意が必要です。

ネット上で集めたウィルス1769体に対する検出


上に述べた疑問・検証法を元に、当方なりのウィルス収集・各社ソフトを用いた検出テストを行ってみることにしました。

集めたウィルス数は、1769体です。
一般的には「統計学上、おおよそ2000件前後であれば、ほぼ充分な数値が得られる」ということですので、これだけの数を集めれば、信憑性の高いデータとして掲示出来るものと思われます。

★ウィルスの集め方

一般的な集め方としましては、アングラサイトにアップされている「ウィルス詰め合わせ」のようなものをテスト用としてチェックするケースが多いのですが、これら通常入手出来るウィルスは大抵のウィルス対策ソフトが対応済みですので、これに加えて当方の手元に日々届くウィルスも加えることに致しました。

★不特定多数のユーザーからウィルスメールを受信する。

当方のメールアドレス(webmaster@nazca.co.jp)は、一日800通を越えるメールが届きます。

基本的にはレンタルサービスの登録に関する問い合わせメールなどですが、これらに混じりウィルスに感染したユーザー様からウィルスやスパムメールも相当数、届きます。

もともと当社のサービスはネット初心者の方の利用も多く、また他にもユーザー層の異なるレンタルサービス(イースターアルテミス)や、有料サービス(チャーミーラブ10clicks)といったブランドを複数展開しております関係上、全てのアドレスで一日2000通以上のメールが届きます。

また、webmasterやinfoのIDがついたメールに対して集中的にウィルスやスパムを送りつける特殊なタイプも存在しておりますので、このようなレアウィルスも手元にございます。

先に述べたアングラサイトやWinnyなどP2Pを通じたウィルス、海外のフィッシングサイトなどで入手出来るウィルスも一部引用させて頂き、これら当方の手元にあるウィルスは日々リアルタイムにネット上を飛び交う、最新の実戦的な検体と言えるでしょう。

★他社の比較対象について

今回は実数を記録するにあたり、ソフト名については実名にて記載させて頂きました。

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検出率結果:

ソフト名 検出率 ソフト定価 毎年の更新料(※1)
カスペルスキー アンチウィルス5 100% 7.140円 2.940円
キングソフトインターネットセキュリティ2006+ 98.8% 無料 980円
マカフィー2006 98.2% 5.754円 3.276円
ノートンアンチウィルス2006 96.9% 4.998円 3.360円
ウィルスバスター2006 96.6% 5.667円 3.150円
NOD32 94.4% 7.140円 2.625円
ウィルスセキュリティ2006 63.1% 1.980円 1.980円

カスペルスキー、大健闘です。ロシア製ソフトということもあり日本国内では知名度がいま一つ(※2)ですが、単体のウィルス対策ソフトとしては良質であることが、このデータからわかります。

※1:
今回は、あくまでもウィルス対策ソフト単体の評価とし、毎年の更新料についてはウィルス対策ソフト単体金額を掲出しております。大手メーカーのソフトは統合型が主流で更新料は年間4000円〜数万円以上必要となるものもございますので、ご注意下さい。

※2:
日本での国内流通量は10万本弱とのことで、サポート体制など情報があまり出てこないこと、インストールした際にユーザーのPC環境によって起こる競合の不具合問題など、トラブル発生時の対応状況は不明です。また料金もそれほど安いソフトではないことも付記致します。

そして、それに次ぐ検出を行ったのはキングソフトです。

日本上陸まもない2005年9月頃のキングソフトは、検出力についてネット上にて良い評判が聞かれなかったこともありましたが、日本国内での利用者数も100万人を越え、助け合い掲示板や検体フォームを通じたリアルタイムな情報収集、WinnyやshareなどP2Pソフトのウィルスなどにいち早く対応し、短期間のうちに著しく性能が向上した結果、上記の数字を記録したものと思われます。

また、今回はアンチウィルス機能のみに焦点を絞りましたが、他にもアンチスパイウェアやファイアウォールなども搭載された統合ソフトとして管理が容易である点、無料で使える点、さらに助け合い掲示板で個別のPC不具合などに対して常に多くの検証材料が用意されている点におけるユーザーにとっての安心感というのは、非常に大きなアドバンテージではないかと思われます。

キングソフト社の説明ページを開く方はこちら

キングソフトインターネットセキュリティをダウンロードする(約20MB)無料ウィルス対策ソフト

※サーバが混み合って繋がりにくい場合がございます。
その際は少し時間を置いてからアクセスしてみて下さい。

その他の結果は、メジャーな大手ウィルス対策ソフトに続きますので、詳細割愛します。

なお、個別のPCで発生する不具合というのは、キングソフトに限らず全てのセキュリティソフトで時おり発生致します。
セキュリティソフトはシステムの深い部分を書き換えるプログラムですので、ユーザーが事前にインストールしている他社のプログラムや、メーカー製PCの独自仕様などと競合を起こしてしまうことがあります。

競合による不具合発生のようなイレギュラーなトラブルの検証がスムーズに出来るかどうかも、ウィルス対策ソフトを選ぶ際の一つの重要な判断材料となります。

検出力に対する所見


★検出力に対する所見

ウィルスと一口に申しましても、感染した際の危険度が低いものや、感染確率の極めて低い亜種も数多くあります。一般的なインターネット閲覧やメール送受信などの利用を行うのであれば、上記資料の中で95%以上の検出力があれば合格点と言えるでしょう。

winnyなどのP2Pソフトをご利用になるユーザー様は、こちらのコラムもご参考下さい。
コラム:「winny(ウィニー)を経由したウィルス対策

話は戻りますが、当方はセキュリティ対策にはユーザーが多額のお金をかけるべきものではないと常々、考えています。

  • 検出率がそれなりに高い。
  • 価格が安い。
  • サポート体制が安心出来る。
  • 個別の競合問題など、不具合の比較検討がすぐに出来る。

これらの条件を備えていれば、基本的にはどのソフトを使っても大きなトラブルは起こらないものと思われます。

なお余談ですが、NOD32は受信した未検出ウィルスを検体として自動的に提出する機能(ヒューリスティックエンジン)が搭載されており、当方から未検出ウィルスを検体提出させて頂きましたので、上記ウィルスに対する検出率は向上されるかと思います。


当ページがウィルス対策ソフトの他社比較に留まることなく、インターネットを利用するにあたり皆様にとって、より快適な環境づくりの一助となれば幸いです。

参考資料リンク


★参考資料リンク

当ページの公平性・客観性をより高めるため、「ウィルス 検証」などで情報検索を行い、同様の検証を行っているサイト様や、ウィルスの種別、セキュリティソフトに対する提案など有益な情報と思われるサイト様リンク致します。

※掲載基準の一例

  1. 情報が比較的新しい、または頻繁に更新されている。
  2. 特定のソフトを広告などで推奨せず、客観性に沿った記事が書かれている。
  3. 利用者にとってためになる知識・情報が記述されている。

サイトリンクご希望の方は、件名に「ウイルス検証サイトリンク希望」とお書き添えの上、掲載希望のURLを添えて当方宛にメール下さい。

無料レンタルはナスカウィルス対策>ウィルス対策ソフトの検出率について(参考資料)
2007年2月1日より、オフィスソフトにまつわるコラムページの開始致しました。
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